わたしは父を恨んでいるのか
いいえ、ちがいます
では、母親については
失望はしましたが期待をやめました
すなおにいえばそんなかんじだけど
はたして
恨みも、期待も抱かないような
じんせいなんてあるのだろうか
たしかにあきらめたかもしれない
ときに幼児のように泣いて甘えて
あのときママとよんでいいといった
けどよんだことはついぞなかった
わたしはなにがしたいのだろう
あなたさえいなければ と
わたしさえいなければ と
けど
あなたがいてこそ と
わたしがいてこそ と
まもれない腕で
傷だらけになった脚で
およいでた
あなたがいる
その場所にとどくように
もっと もっと
ちかづこうとして
祈ってた
おろかにも
引き摺った